矯正治療には大きく分けて2つの目的があります。
【審美面】
外見的な美しさを得ること。
【健康面】
歯並びが悪いことによる障害や、精神的な問題を改善すること。
歯並びが悪いことで、次のような様々な弊害が起こります。
- 見栄えの劣等感により、精神的な負担から積極性に欠けてしまう。
- 歯ブラシが行き届かない場所が出やすく、虫歯や歯周病になりやすい。
- 噛み合わせのバランスが崩れ、顎の痛みや肩こりなどの症状が出る。
- 食べ物を上手くかめない(咀嚼機能障害)。
- 言葉がはっきりしない(発音障害)。
歯並びが悪いことによる精神的・心因的な負担は想像以上に大きいものがあります。
人前で笑うときに口を押さえてしまう、面と向かって話しができないなど、人とコミュニケーション取ることさえ困難になってきます。
歯磨きもしにくくなるので、「虫歯」や「歯周病」になりやすくなり、口臭が気になる方もいます。そして、歯並びが悪いとよく噛めなくなります。食べ物を上手に噛み砕くことができなくなると消化不良を起こして胃や腸に負担がかかります。
また、脳への血流が不足して集中力・忍耐力の低下を招き、筋肉の動きにも影響します。
スポーツ選手は噛み合わせを非常に重視しますが、おかしな噛み合わせで運動を続けていると、「顎関節症」「肩こり」「頭痛」を引き起こすこともあります。
このように、悪い歯並びによる噛み合わせの影響はお口だけにとどまらず、全身の様々な箇所に大きな影響を及ぼします。
様々な不正咬合
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上の前歯が前に出た状態で、出っ歯のことです。
反対咬合・下顎前突(かがくぜんとつ)
下の前歯が上の前歯より前に出た状態で、受け口ともいいます。横顔がしゃくれたように見えることもあります。
すきっ歯・空隙歯列(くうげきしれつ)
歯と歯の隙間が開いていて、食べ物がはさまりやすかったり、隙間が目立ちます。
叢生(そうせい)
歯がデコボコと重なり合った状態で、八重歯や乱ぐい歯のことです。歯磨きがしにくいため虫歯や歯周病になりやすい噛み合わせです。
上下顎前突
上下の歯が前に突き出た状態で、唇を自然に閉じられない方もいます。
開咬(かいこう)
閉じた前歯が噛み合わず隙間が開く状態です。
食べ物によっては噛み切れないこともあります。
過蓋咬合(かがいこうごう)
上の歯が下の歯に深くかぶさった状態です。
顔が短く見えたりします。
交叉咬合(こうさこうごう)
歯の噛み合わせが部分的に反対になっている状態で、顔が歪んで見えたりします。
子供の場合
小学生から中学生までが1番ベストの時期だと考えます。
気になる方は、乳歯から永久歯に生え換わる混合歯列期(6歳~12歳)にぜひご相談ください。噛み合わせの状態によって矯正を始めるのに最適な時期が異なるからです。
また乳歯が抜けて永久歯列が完成後、再び矯正治療が必要な場合もあります。
大人の場合
顎や歯の状態が良ければ、年齢は基本的に関係なくいつでも可能です。
ただ、年齢とともに歯が動きにくくなってきますので、お悩みの方は早期治療をお勧めします。
一般的に治療期間は1年~2年ほどですがケースや年齢により異なります。
当歯科医院の矯正治療では、害のない程度の弱い力でゆっくり歯を動かします。
通院の方法は2週間に1回から1カ月に1回です。
また治療終了後は、歯が元の位置に戻らないように、1~2年の「保定期間」が必要になります。
保定期間とは顎の骨が固まり歯並びや噛み合わせを安定させる期間のことで、保定装置をお口に装着して矯正治療後の状態を保ちます。
矯正治療においてこの時期がもっとも大切ですので、最良の矯正治療のためにも適切な保定期間を過ごしましょう。
歯を抜かない歯列矯正 スーパーモダン矯正法
あわさ歯科医院では「歯を抜かない歯列矯正 スーパーモダン矯正」を第一選択肢として患者様にお勧めしております。
「スーパーモダン矯正」はこれまでの歯列矯正の方法とは全く異なる新しいコンセプトを元に、世界に何十種類とある歯列矯正の方法の中で、「医学的・生理学的・解剖学的・物理学的に理にかなっているもの」「正しいもの」「痛みの少ないもの」を総合的に利用した方法です。
一般的に行われている歯列矯正法に比べて、極端に痛みが少なく、かつ早く治すことが可能となりました。
また、日進月歩する技術や方法を常に学び、その中で良いものだけを取り入れて患者様に提供しております。
スーパーモダン矯正の特長
「スーパーモダン矯正」は歯を抜かない歯列矯正です。
今まで日本で行われてきた矯正治療では、第一小臼歯という奥歯を4本抜いて行ってきました。この方法によって、矯正治療後に前歯はきれいに並んでも、奥歯がきちんと噛めないということが起こっていました。歯を抜くと上下の奥歯の噛み合わせが変わってしまいます。
また歯を残しておくということは体の健康のためにはとても大切なことです。
歯は一生に一度しか生え変わりませんし、一度抜いてしまうと2度と生えてきません。“歯を抜かない歯列矯正”が「スーパーモダン矯正」の基本となります。
原則として歯を抜かないため痛みが少なく、早く治ります。
「スーパーモダン矯正」は矯正用のブラケットという装置を歯に接着し、アメリカ生まれのチタンワイヤーを主に最新テクニックと最新の器具を用いて治療を行います。ご興味のある方はぜひご相談ください。
※「スーパーモダン矯正法」について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
大切なお子様の脳の発育のために チャイルド矯正
チャイルド矯正
当院では「6歳から12歳まで」と「13歳以上から成人まで」の年齢により区分して矯正の診断を行っています。「6歳から12歳まで」をチャイルド矯正、「13歳以上から成人まで」をスーパーモダン矯正と呼んでいます。どちらも歯を抜かないことを原則としています。特に「6歳から12歳まで」のチャイルド矯正は全く歯を抜きません。この年齢の時期は顎の骨の成長発育期で、歯を抜かなくても自由に動かすことができますし成長発育を促進することが可能なのです。
「6歳から12歳まで」の年齢は小学生の年齢に相当します。
お子様の才能は「6歳から12歳まで」、つまり小学生の時期の学力・能力でほぼ決定してしまうと言われています。歯並びの美しさだけを求めて、大切なお子様の脳の成長発育に悪い影響を与えることになるとしたら一大事です。
ところが、お子様の矯正法において「頭が悪くなる」矯正法が現に存在します。
前述した歯を抜いて行う「抜歯矯正法」や、入れ歯のような形の装置を長時間口の中に入れて治療する「床矯正法」です。この方法は装置に付いている拡大ねじを1日1回転させ、ほぼ24時間はめていなければなりません。この矯正法の悪い影響はとても大きく、上下の歯どうしが全く噛まなくなったり、前より歯並びが悪くなったりと、まず治るどころかもっとひどくなる例も多く見られます。
それ以上に悪いのは小さいお子様のお口の中に入れ歯のような装置を日中も入れていますと、会話やおしゃべりが自由にできません。活舌でなくなると、人間の脳は反応しなくなっていきます。
口の中と脳とは直結しているのです。
夜だけの使用で負担少なく、頭を良くするために
人間の脳には「臨界期」といわれる脳の発育の止まる年齢があるのをご存知ですか?それは10歳頃と言われています。10歳頃までにあらゆる脳の力を育成しておかないと取り返しがつかないことになります。
したがって、大切なお子様の「頭を良くする」矯正法を考えなくてはなりません。つまり会話やおしゃべりの邪魔になる日中ではなく夜間(就寝中)だけはめて歯並びを治す装置が必要になります。しかも2年も3年も長期間ではなく、できるだけ短期間で治さなくてはなりません。それが「チャイルド矯正」なのです。
チャイルド矯正の適応
「6歳から12歳まで」の小学生で、矯正用のブラケットとワイヤーは嫌だけど矯正をしたい方が適応です。
矯正用のブラケットとワイヤーは使用せず、夜間就寝時のみオーダーメイドのマウスピースを装着して矯正治療を行います。
ただし、適応症は限られますし、治療期間もスーパーモダン矯正に比べて長くかかることがあります(あくまで第一選択肢はスーパーモダン矯正です)。
「チャイルド矯正」によるマウスピースのみで改善困難な場合は、矯正用ブラケットとワイヤーを使用する「スーパーモダン矯正」をおススメする場合があります。
ご興味のある方はぜひご相談ください。
※「チャイルド矯正法」について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
歯を抜かない歯列矯正の特徴
①歯を抜かない
歯は全てあってこそ正常と考えます。特に奥歯は学力やスポーツの能力になくてはならないものですし、前歯は発音や見た目やグッドスマイルでとても大切なのです。
日本の従来の歯列矯正では抜歯があまりにも簡単に行われていますが、すでにアメリカでは非抜歯矯正が主流となっています。
歯を抜くと良く噛めなくなり、強く噛みしめることができなくなります。そのため胃腸への負担が増えます。また脳への影響も考えられます。集中力の低下、さらに脳への刺激の低下による学業成績の低下やスポーツの能力の低下が懸念されます。
さらに、第一小臼歯という奥歯は人間の顎の関節(顎関節)を守る大切な歯ですから、その歯を失うことにより「顎関節症予備軍」を作ってしまうことになりかねません。そして歯を抜くと顔全体の筋肉がゆるみ顔貌も大きく変わる可能性があります。
このように歯を抜くことは健康面・機能面・審美面において様々な悪い影響を及ぼしますから、当院では原則として歯を抜きません。歯を抜かなければ歯は残るし、痛みも少なく早く治ります。さらに歯を抜かないので抜いて矯正した場合よりも良く噛めるようになります。
②痛みが少ない
歯を抜かない歯列矯正は、歯を動かす量が少ないため痛みが最小限に抑えられます。通常の歯列矯正は矯正用ワイヤーの交換のたびにすごく痛みを感じると言われていますが、それは50年以上前の歯を抜く歯列矯正法の特徴です。
当院ではアメリカNASA生まれのチタンワイヤーを主に、最新テクニックと最新の器具を用いて治療を行いますので、全くと言って良いほど痛くありません。
③アメリカ生まれの最新ワイヤー
アメリカNASA生まれの最新チタンワイヤーを主に最新テクニックと最新の器具を用いて治療を行います。
④治療期間が短い
歯を抜く矯正法では約3年から5年が治療期間の平均です。取り外しの入れ歯式の側方拡大の矯正法は約5年から10年という治療期間が平均です。
ところが当院の最新の矯正法は基本的に歯を抜きませんし、30以上もある術式の良いところを組み合わせたオリジナルな方法で行い、最新最良の器材を使用しますから、治療期間は原則として小学生なら1年6カ月程度、中高生なら1年から2年程度、成人の方で1年6か月から2年程度と、従来の方法に比べてとても短い期間での治療終了を目指します。それは歯を抜かない最新の理論・方法だから可能なのです。
⑤明朗会計で
「歯を抜かない歯列矯正」は短い期間で安全かつ確実に治すことを目指しています。
最初から料金を明確に提示します。それ以外の費用は必要ありません。
そして治療費用は合理的かつ明朗会計ですから安心して治療を行うことができます。
⑥ヘッドギアは不要
従来の歯列矯正法ではヘッドギアを使用することが多く見受けられますが、当院では成長発育を阻止したり、苦痛を与えるヘッドギアは一切使用しません。
当院の矯正法ではヘッドギアを使用しなくても噛み合わせの改善はできます。
⑦側方拡大(そくほうかくだい)はしない
歯の顎の骨を側方に拡大する矯正法は用いません。小学生からの取り外しの入れ歯式の側方拡大による矯正法は奥歯が噛めなくなるなどリスクがとても大きいのです。
歯が生えるスペースがないからといって顎の骨を側方に拡大してしまうと、上下の歯がすれ違いのような噛み合わせになり、噛めなくなることが多いのです。噛めなくなれば学力やスポーツの能力が落ちます。
また小学生のような成長発育期にお口の中に長時間にわたり装置(異物)を入れておくことにより、脳の発育を阻害します。
当院では大切なお子様の成長発育を妨げる側方拡大は一切行いません。
歯を抜かない歯列矯正Q&A
- 治療を始める最適な時期はいつ?
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いつ治療を開始するのが一番よいかは、患者様が気になりだしたらすぐするのがよいと思います。矯正治療は年齢に関係なく何歳からでも治療はできます。ただし、年齢により様々な制約が出てきますので、お早めにご相談ください。
子供なら大人の前歯が上下4本生えそろった8歳頃に歯並びや噛み合わせをチェックしましょう。小学生から中学生までが一番ベストの年齢だと思います。
- 悪い歯並びを放置するとどうなるの?
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- 歯磨きが難しく虫歯や歯周病になりやすくなります。
- 顎の関節に負担をかけ顎関節症になりやすくなります。
- 会話や発音に影響が出ます。
- 正常な顎の骨の成長発育を妨げ、口元や顔のゆがみの原因になります。
- ストレスやコンプレックスにつながることがあります。
- スポーツや勉強に集中できにくくなることがあります。
- 矯正の治療期間はどのくらいかかるの?
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治療期間は年齢や症状によって大きく異なります。
当院の矯正治療では、体に害のない弱い力でゆっくり歯を動かしていきます。
小学生なら6か月から1年6カ月程度、中高生なら1年から2年、成人なら1年6か月から2年程度を目安に行います。
- 痛くはないの?
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- 歯を抜いて矯正治療をすることもあるの?
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アメリカ生まれの装置や最新の技術で自分の大切な歯をできる限り保存します。その歯を少しずつ動かして正しい位置に移動し、健康で機能的な美しい歯並びを作ることを目指しています。
- 矯正の治療費はいくらかかるの?
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残念ながら矯正治療は健康保険が適用されません。治療費は全額自己負担となります。
当院では明朗会計で治療費を設定していますし、しっかり説明をさせていただいております。
一応の目安としての総費用は、小学生なら約20万~40万円、中高生なら約30万~50万円、成人なら約40万~60万円となります。
- どのような支払方法があるの?
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当院では使用する装置や治療期間を詳しく説明し、治療開始前にトータルの治療料金を提示させていただいております。
お支払い方法はご相談ください(分割支払いも可能です)。